物理 ②
今回は、位置と速度と加速度と時間の関係についての説明を主に書いてきます。
位置と速度、時間についてはかなりなじみのある言葉で理解はできている方も多いと思うので、加速度についての説明だけ軽くしておくと、加速度とは単位時間(1秒や1分、1時間など)当たりにおける速度変化を表すものです。例えば、1秒間に速度が0m/sから10m/sに変化するとします。その場合の加速度は10m/s^2となります。(s^2はsの二乗という意味です)
前回紹介した微分積分を用いると、位置x、速度v、加速度a、時間tの関係は次のようになります。
dx/dt=v ー①, dv/dt=a ー②
前回微分は傾きを求めるイメージであることを伝えました。
「微分は傾き」そう考えると、一つ目の式 dx/dt=v の意味は横軸を時間t、縦軸を位置xとした平面で、ある時間における線の傾きがその時の速度となるわけです。二つ目の式 dv/dt=a の意味も同様にして理解して頂けると思います。
ちなみにこの二つの式からは位置xを二階微分(二回、微分を行うという意味)すると加速度aが求まることも分かります。
これを式で表すと、
d^2 x/(dt)^2=a ー③
となります。
ここで、気づいた方もおられるかもしれませんがすべての関係式に時間tが入っています。つまり、このままだといちいち時間tを求めないとこれらの関係式が使えないことになります。そこで、式①と式②をちょっといじって時間tを消去した関係式を求めてみましょう。
式① dx/dt=v より dx=v*dt ー①’ 、式② dv/dt=a より dv=a*dt ー②’
(2×2を2*2のように×を*として表記してます)
式①’の両辺にa、式②’の両辺にvをかけて、前者から後者を引いてみましょう。
すると、右辺同士の引き算が、 v*dt*a-a*dt*v=0 より
a*dx-v*dv=0 、つまり a*dx=v*dv ー④ が得られます。
ここで、一旦、 v^2/2 のvについての微分を考えてみると、
d(v^2/2)/dv=v となり、この式の両辺にdvをかけると、
d(v^2/2)=v*dv と右辺に④の右辺が出てきます。
なので、式④は
a*dx=d(v^2/2) ー④’ と表すことができます。
この式を日本語で解釈すると、
「加速度と微小変位の積 と 速度の二乗×1/2 が等しくなる」
となります。
この式④’が等加速度運動の問題の際に重要となってくる公式
v^2-v₀^2=2*a*x の原型となっています。
今回はここまでです。お疲れさまでした。
次回、等加速度運動の話をしていきたいと思います。
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